2015-03-09


コルトレイクリネンで編むポケットティッシュケースのキットができました。
ふわふわっと投げる紙風船のようなアイデアを、
ラガーマンのごとく、いつもがっしりと受け止めて、
形にしてくださる、キット担当・大久保さんの渾身のデザインです。

コルトレイクリネンの鮮やかな色と、張りとコシのある糸の形状を
美しく見せてくれる、「すじ編み」を活かす為、
小さな形の中にたくさんのアイデアが注がれています。

舟型の2つのパーツを編んで、繋ぎ合わせながら形作ります。
例えるならば、卵を半分に割るように、山手線を北と南に分けるとします。
まず、東京駅から新宿駅まで中央線に乗ります。
その後、新宿駅から総武線に乗り換え秋葉原駅に行き、
その後、また、秋葉原駅から総武線で新宿駅に行き、
その後、また、また新宿から総武線で秋葉原駅に向かうという、
東京横断旅行の末、ポケットティッシュケースの完成です。
同じところを行ったり来たりするというのが、
このデザインの要でもあります。

調べたところ、実際にこの東京横断旅行は70分くらい掛かるようですが、
おそらくこの時間くらいでポケットティッシュケースも編みあがると思います。
この文章だけでは、謎だらけで、一体なんのこっちゃ!?という話ですが、
編んだ方には、なるほどー、と実感していただけると思います。
こんなティッシュケースはなかなかありません!
早速カタログでもご紹介しています。




そして、このコルトレイクリネンでバッグを編まれたお客様。
重いものを入れても大丈夫なようにと部分によって密度を変え、
途中、模様を取り入れて目数を増やし、ほんのりチューリップ型。
一本の糸がこんなにも変化するなんて、
素材にはたくさんの可能性がありますね。
すいすい編めてしまったと仰る通り、
この糸は編んでいる時から、肌触りの良さを実感できます。


キットの見本には、ほんとは全色の糸で編みたいところですが、
なかなかそうはいかず、こうしてできました!と見せてくださると、
ぐっと新しい印象を受け取ることができます。
わかりやすいようにレシピは書いておりますが、
内心不安いっぱいの為、出来上がりを見せていただくと、
よかったーと安心する瞬間でもあります。

同じシリーズのコルトレイクリネン(細)のうね編みポーチキットで作られたお客様。
麻本来の色にほんのり茶色が混じっていて、
うね編みの奥行きがはっきりとわかります。



岡さんの新作生地「キツネノ小道」でがま口キットを制作中。
こちらは今週末のリボンマーケットにも持っていきます。






















準備と確定申告なんかで、長い長いトンネルから
なかなか抜け出せませんが、出口はもうすぐ。春ももうすぐ。