2017-12-14

昨年、教えていただきながら初めてセーターを編んで、ああ楽しかった!という達成感が忘れられず、今年もセーターを編んでいます。なのに、もう一枚セーターを編み始めて、もう一枚セーターを編んでいます。誰に頼まれたわけでもないのに、同時に三枚!一人でかえるの合唱を輪唱しているということになります。
表と裏を行ったり来たりしながら、何度もほどいては編み直し、編んではほどき、進んだり戻ったりしながら。長い糸と向き合う時間を作ることが習慣になって、そのうち、編みながらもう一つ何かをすることが楽しくなった。編みながら台所に立つ、ラジオを聴く、考え事、人に会う、出張に行く。そのうち、どっちが中心かも曖昧になってきたけれど、そんなことも編み地に編みこまれていると思う。三枚のうち一枚は、織田裕二のことを考えていたからか、サイズが大きくなってしまった!編む為に、はやぶさじゃなくてやまびこに乗ったり、のぞみじゃなくてこだまに乗ったり。ゆっくり移り変わる景色は編み物にぴったりだと思った。やっと出来たセーターには、関西で編んだ袖、前身頃は盛岡だったり、後ろの下の方は真鶴だったり、一緒に旅をした結果、独自の地図が描かれている。一枚のセーターにまだらな思い出がいっぱい。     と、なんだかちょっとしっとりしてしまいましたが、早く、あっという間に過ぎ去っていく毎日に、違う方角を向いている時間は必要なんだと思います。   と、やっぱりしんみりしてしまいましたが、一年の終わりのこの時期はいろいろなことが駆け巡ります。