2017-11-27

昨日をもちまして、富樫さんの冬隣終了致しました。
年に一度のこの機会、富樫さんのマフラーが並ぶ日は、例えどんな空模様でも毎日がマフラー日和。富樫さんの織りへ向かう変わらぬ姿勢は変わらずお客様に響き、手紡ぎ手織りのその温かさそのもののように、じわじわと伝わる温かいものをお渡しできて、さらにマフラー日和でした。

じわじわ、というその速度は中津川を思い出します。秋に富樫さんに会いに盛岡に行った際、お肉屋さんでお弁当を買って中津川の川辺で二人でぼんやりしながら食べました。とても晴れた日で空気は澄んでいて、陽の光がきらきら川面に反射してきれいでした。展示に向けて話をしに行ったはずなのに、昨日も会ったかのような明日も会うかのような距離感で、わりと普通の、普段の話をして帰ってきました。後で振り返ってもそれがよかったんだなあと思います。

芯の強さを残して紡がれた糸、風に乗る柔らかな布。
調和のとれた富樫さんの作る織物は、演歌を唄い上げる女性そのもののようです。
これからが体感的にも切実なマフラー日和です。ぎゅっと拳を握るように、ぎゅっと巻いて颯爽と冬の道を歩きたいと思います。お越しくださいました皆様、ありがとうございました。