2013-06-12

店内では「ten と sen の手芸店」が始まります。

点と線模様製作所さんの生地とsenさんの陶器ボタンを
一緒に選んでくださる方が多く、
ある時から何か秘密があるのではないかと考えるようになりました。

点と線模様制作所とsenという名前が
似ているということもさることながら、
北海道にも長崎にも、海があり山がある。
点と線模様製作所の岡さんは北海道の小樽市で、
senの長岡さんは長崎波佐見町小樽郷である。(読み方は、こだるごうです)
でも、もっと奥には共通するもの作りの背景がありました。

点と線模様製作所の岡さんは、
プリントと刺繍の生地の模様を制作されています。
シルクスクリーンの版の上に染料を乗せ、
スキージーというゴム製のへらを使い、
一枚の白生地の上に均一にプリントされていきます。
最初はベージュ、次は青というように、
一色一色重ねられて一枚の布が完成します。



模様を辿ってみると、
同じモチーフが繰り返されていることがわかります。
重ねることにより、色濃くなりかすれやにじみを細かに再現する、
手捺染という技法。
写真の「雨の情景」の生地は、5色の版を重ねて染められています。



senのデザインをする長岡さんは、波佐見町にある「工房 京千」で
作陶しながら、自身のブランド・senの制作をされています。

「成形」「型起こし」「釉薬」「窯焼き」という、
陶芸の一連の作業が分業化されていて、
その連携により量産を得意とする波佐見焼き。

senさんの所属する「工房 京千」は、
成形から窯焼きまでを一貫して行う体制が整っています。
写真は、石膏の型に陶粘土を入れて成形しているところ。
このたんぽぽボタンは、
花びらの角度や向きを変えて3種類の型からできています。


そして、ふくろう店長も実はこうした型から生まれています!



シルクスクリーンの型と、石膏の型から生まれる、
一つの模様と、一つの形。
型を使用しているといっても、決して機会的な意味合いはなく、
それぞれが手作業で行われるもの作りの中に、
もっと手前の"個"の意識を強く感じます。
見えない部分でも、そうした道のりも含んで作品は生まれるもの。
手にとると十分に伝わることがあると思います。

お二人の「ten と sen の手芸店」
いよいよ6//13より開店です!
岡さんも長岡さんも初日より在店されます。