kiginikki

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2013/05/31


店内では村上あさ子さんの、
りんごの木の下での風景が広がっています。
追加でバッグが届きました。
白い裂織の上に、白い刺し子のものは村上さんの新作。
雪一面の景色に突然雨が降ってきたような、
グツグツと沸騰する水の表面のような、
裂織をだったことを忘れて、歩き出す布の突然変異。

もう一つ、りんごの木の下での人気ものは、
裂織のはぎれセットです。
はぎれといっても、これも村上さんが織った布で、
ポーチやかばんに仕立てる際に、
どうしても出てしまう裂織のかけら達。
ここ最近の2年分のかけら達がりんごの木の下にどっさり届き、
少しずつ詰め合わせながらお店に出しています。


そもそも裂織は、着古した着物を大事に再利用する、
ということから生まれた織物。
そんな背景があるからこそ、こうして小さくなった布でも
捨てないでしまっておきたくなるのです。
改めて思うのは、こんなに小さなかけらでも
村上さんの裂織は沢山の色を含んでいるということ。

切りっぱなしの布の断面からは、
時間が巻き戻しされたかのように、裂いた古布がふわっと現れる。
小さなかけらから、多くのことを想像させられます。

穴のあいてしまった洋服に縫い付けたり、
ほどけないようにボンドで止めてオーナメントに、などなど、
この小さな裂織が、皆さんの元で
もう一度よみがえっていくのだなと思います。
私もこのはぎれをくるくる糸で巻いて、
ボタンみたいな丸いものを沢山作っています。
きれいだなと純粋に思う素材と向き合う時間は、
とても静かに流れていきます。