先日、富樫さんを訪ねて盛岡へ行きました。
暑い夏の間、寒い冬の日を思って織られた
マフラーたちが続々と仕上がっていました。
原毛を洗い、乾かし、紡いで糸にする、染める、織る、縮絨する。
ホームスパンの仕事は最初から最後まで手の中で生まれています。
富樫さんの織りは細かな模様も特徴です。
模様を織ることを考慮して、紡ぐ段階で、
糸の強度を保ちながら細く作られています。
写真はハックレースという織り。
平織りを基調に飛び目を組み合わせて糸を束ねるように
織る手法です。白を交えた涼しげな色合いに
手紡ぎならではの自然の温かみが重ねられています。
盛岡っぽいマフラーです、と富樫さんにお聞きしてから、
盛岡マフラーと呼んでいます。
使用されているポロワスという柔らかい羊毛が、
模様を密にし温かな表情を与えています。
羊の種類によって、それぞれの性格のような特徴がありますが、
このポロワスの持つ風合いが、
盛岡の雰囲気を色濃く伝えてくれているように思います。
模様を密にし温かな表情を与えています。
羊の種類によって、それぞれの性格のような特徴がありますが、
このポロワスの持つ風合いが、
盛岡の雰囲気を色濃く伝えてくれているように思います。
案内ハガキをどうしようかと、
富樫さんのマフラーを木に掛けたり、ぐるぐる巻いて床に置いたり、
そのまま平置きにしたりもしたのですが、
やっぱり誰かが巻いている姿がいいという答えが出ました。
それはきっと、誰かが巻くその姿を想像しながら、
富樫さんが織られているからなんだと思います。
イメージは少し前のキューピーマヨネーズだったりするのですが、
真っ白い壁の前で友人にマフラーを巻いてもらいました。
雲行きが怪しい日で、暗い空でしたが、
早くも冬への一歩を感じさせてくれる日でもありました。
布は人と寄り添うことで息をし始めるのだと思います。
冬の日のマフラー、楽しみにお待ちください。
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2013.10.18(金)-11/ 4(月) 11:00-18:00
冬の日、マフラー / 富樫由紀子(織り)
*期間中休み 10/22,23,27,28
(変則的なお休みとなりますので、お出かけの際はお気をつけください。)
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