2011-08-16


空間舎・村上さんと青森市内の雑貨店・三ノ月舎さん主催のイベント「夏の工芸学校」が今週末20日21日に開催されます。

会場となるのは、青森県蓬田村にある廃校になった小さな学校。
木造一階建ての校舎の中には教室が二つ、長い廊下の先には視界広がる大きな体育館。
今では文化伝承館として、村内で使用されていた古い農工具や火消しに使われていた道具、こぎん刺しが施された衣類などが雑然と展示されている。
所変われば、ぴっかぴかなガラスケースに入れられて、お手を触れてはいけないものとして扱われるものもあると思うけれど、そんな心配は何ひとつなく全て触ってよしの民具たち。
「だって、使ってみなければその良さが分からないでしょ。」と清らかに答える役場の人。

例えば靴箱の匂いから、少し低い教室の窓から、木の汗染み?から、卒業生が残していった画から、床の落書きから、はたまた針が動かない時計の隣に設置された新しい時計から、ふとした視線の先のあちこちから、かつては学校だったこと、子供たちの笑い声が飛び交っていた光景が目に浮かんでくる。
そんなことで、初めて村上さんにこの学校に連れてきてもらった時から、私も大好きな場所となった。

青森市内からだと車で約30分、電車だと青森から津軽線「瀬辺地」駅下車 徒歩10分、という容易に行けるところではないけれど、大人になってから、小さな学校でみんなで集まって何かをするということがそもそも楽しいことだと思う。
小さな子供から、おじいちゃんおばあちゃんまでもが覗きにくる感じもとってもいい。
懐かしい場所でありながらも、新しい何かが確実に生まれている場所で、それはタイムスリップしているのか、されたのか、既視感に陥った感覚のようにもなる。

今回で三回目となる「夏の工芸学校」。
体育館では青森県内外の作家さんによる販売会が行われ、各教室ではワークショップが行われる。
宮本工芸さんのあけび藁教室や、キャンドル作り、稲藁を編む「縄ない」体験、そして韓流スターよろしく街を歩けば誰もが二度見して止まないという蓬田村が生んだスーパー美男子・むさしさんの川柳教室までもある。

近くにはよもぎ温泉あり(広い!)、村の駅「よもっと」あり(大きなおにぎり、お漬け物の味は忘れられません!)、物産館「マルシェ」もあり(学校からも歩いて行けます。海もすぐそば!)、そして蓬田村特産のトマトはやっぱり美味しい。(瓶詰めケチャップも美味!)学校も海も山も一望できるあじさいロードもお薦めです。
いよいよ今週末 晴れを祈って!


夏の工芸学校
2011.8.20(土)- 21(日) 10:00-16:00
青森県蓬田村文化伝承館(旧広瀬小学校)