2011-07-01

森田千晶さんの手漉き和紙作品が入荷しました。

森田さんは埼玉県坂戸市にご友人と共同で作られたアトリエ「アトリエ線路脇」という作業場で、和紙の原料となる楮(こうぞ)の栽培から、漉きから完成に至るまでの行程を全てお一人でなされています。


和紙というと一枚続きのものを想像してしまいますが、ある時、染色用の古典柄の型を発見したことをきっかけに和紙で模様を作るということを始められたそうです。
版を使用して透過させるこの和紙漉きの手法は、染色の手順と共通する部分があり、テキスタイルの表現に近いように思えます。

一見、レースのように見えるこれらのモチーフは、古いアンティークレースなどを元にして作られたもの。
窓や鏡面に霧吹きをしていただくと、貼付けることが可能です。落ちることもありませんし、簡単に剥がすこともできますので、飾りとしてお使いいただけます。
形の繊細さと、和紙の特徴でもある薄くて強い性質が相俟って、魅力的な光と影の表情が生まれます。

先日、森田さんのアトリエにお邪魔してきました。
土からぐんぐんと伸びた、原料となる楮(こうぞ)から、実際の作業場、製版するご様子などを間近で拝見してきました。
作る背景を覗かせていただき、伝えたい事をまたひとつ増やして戻ってきました。早速、店頭で販売を開始しております。

昨年発行された「てしごとのしおり」(BNN新社刊)には、和紙漉きの行程や、森田さんのアトリエ風景が詳しく掲載されています。
店頭でも販売しておりますので、合わせてご覧ください。